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執筆者の写真中西れいこ

音楽と瞑想、そしてエナジーワーク

音楽を聴きながらのエナジーワークはありか?なしか? 

私個人は、音楽聴きながらエナジーワークをしますが、それもまたステップとプロセスがあること、今日はお伝えしたいです。


この説明をドックトレーニングに例えて解説しましょう。



ドックトレーニングには「プロンプト」という「行動を誘発する刺激」を使います。


よくつかわれる場面は「おすわり」で、子犬のプロンプトは「おやつ」です。

おやつが「おすわり」を誘発する刺激となります。簡単に説明すると…

①鼻先におやつを嗅がせて…

②そのまま頭の上におやつを持ち上げると…

③子犬のおしりは自動的に落ちて、床に座り…

④「おすわり」の姿勢が完成!そして子犬はおやつをゲット!


このように飼い主と子犬はwin-winで「おすわり」が出来るようになります。

*ちなみに成犬になって、このトレーニングをすると、子犬のようには上手くいきません。とびかかってきたり、プロンプトとなる「おやつ」に興味がなかったり…なので子犬の頃のトレーニングが肝心です。


このプロンプトは「学習のための補助」ですので、いつまでも「おやつをもらえないとおすわりができない」のも困るわけです。できたら「おすわり」のコマンドだけで、その通りに座るのが理想ですし、さらなるトレーニングで「状況を自分で判断して座れる」ようになれば、飼い主も犬も安心安全に過ごせます。


つまり、いつかは「おやつ」に釣られてする行動は卒業せねばなりません。プロンプト(おやつ)は自発的な行動が身につくまでの学習の補助なので、飼い主はタイミングを見計らってプロンプト(おやつ)を減らし、理想の姿に犬を導くのです。


エナジーワークにとっての音楽も、瞑想のプロンプトだと私は思います。なかなか最初から30分、60分の瞑想ができる人はいません。だから音楽も聴けてリラックスして瞑想すると、いつのまにか60分経っていた…という方法で、瞑想に慣れ、時間を長くする学習方法も最初はありでしょう。音楽は一番手軽な瞑想学習のプロンプトになります。


しかし、それも瞑想が定着するまでのプロンプト(学習補助)。将来的には音楽がなくても瞑想できるようになるーという自覚をもちながら、瞑想が日常に定着するまで、学習の補助として利用するのはありだと思います。これは講師による誘導瞑想の音源もまた同じです。


ベストなエナジーワークは「今日の自分にとって必要なワーク内容を自分で組み立てること」です。何かがないと瞑想できなかったり、誰かの誘導瞑想に依存していては、いつまでも自分にとって最適な瞑想はできません。


エナジーワークでいえば、講師は、どのあたりで瞑想の補助を外していくか―が、生徒を導く腕の見せ所なのでしょう。タイミングが早すぎると、瞑想を諦める人が続出します。そして遅すぎると自発的な瞑想が出来なくなってしまいます。



プロンプト(学習補助)が必要なくなって、自発的に、自立的に瞑想が出来るようになったら、時には気分をあげるために音楽ききながら瞑想してもいいし、マントラ歌ったり、シンギングボウル鳴らして、浄化を促進してもいいのです。(わんちゃんだって、オスワリが完璧にできても、おやつは最高のご褒美です!)


そのときプロンプトは、創造とアミューズメントのための道具になるでしょう。



そして最後に、瞑想と音楽について。


瞑想で音楽OK!とNO!は、創始者によって違いがあります。自分の瞑想法が音楽ありなし、どちらなのか?は創始者に確認するといいでしょう。 宗教的な瞑想では音楽OKが多いです。マントラを歌のように唱えることでトランス状態に誘う瞑想法もあります。OSHO瞑想なども、この範疇かもしれません。キリスト教も神道も、音楽は巧みに取り入れています。


ただ客観的にみると、宗教的な音楽ありの瞑想は、依存性が高くなると思います。瞑想ができるようになるプロンプトではなく、デフォルトになるのです。「その音楽がないと瞑想できない」だと本当は困るのですが、宗教は依存性があるので、その性質と構造上、音楽をつかって信仰心を維持させる方法は仕方ないのでしょう。

音楽に依存した瞑想だと、その方法だけが唯一無二になり、さらに瞑想を進化させる可能性が奪われるでしょう。実際、瞑想にはレベルがあります。呼吸法は初期の瞑想法、マインドフルネス瞑想など中期のレベルです。霊的進化段階にあわせて瞑想法を変える必要はあるのです。


私がエナジーワークに加えて実践している秘教瞑想は音楽Noです。(私はグループ瞑想では使うこともあります)その理由はおそらく霊聴力の開発にあると思います。魂との対話、そしてテレパシーなどの開発には、他の音が介在すると聞き取りにくくなるーのもあります。音楽そのものも、他者のエネルギーです。なるべく自分だけのエナジーに満たされた状態が、霊的な世界との接触を安心安全にさせます。神との交信のために音楽をつかってトランス状態にする方法もありますが、実のところ危険な方法です。




いずれにしろ瞑想で音楽あるなしは、プロンプトとして利用すること。いつかは手放すこと。そして自発的に、どのような場所でも、どのような環境でも自分で瞑想できるようになったら、瞑想を楽しむ道具として使うことはOKと思うこと。でも、デフォルトにしないこと。


瞑想法の進化には終わりがないことを知って、一つの型にはまりませんように。


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